・プロのガラスコーティング剤って何が違うんだろう?一般の人でも買えるのかな?
・プロに近い効果を出せるコーティングって何か市販品にあるんだろうか?
こんな疑問をお持ちの方が多くいらっしゃると思います。
実のところ、プロが専門店で使っている業務用のコーティング剤の中には市販されているものもあります。
使う際にはどんなことに注意すべきか、そもそもプロ用のコーティングと市販品は何が違うのか、そしてプロとの差はどこに生まれるか、見ていきたいと思います。
DIYコーティングしたことがある人426名に聞いた、最強のコーティング剤はどれか?のアンケート結果はこちらです。
プロが使うガラスコーティングは市販品と何が違うのか?
まず、プロが使う業務用ガラスコーティング剤と、市販品では何が違うんでしょうか?解説していきます。
耐久性が向上する
まず、コーティングの主成分であるSiO2(二酸化ケイ素)の濃度などが違うため、耐久性に違いがあります。
例えばGYEONというイギリスのコーティングメーカーの製品の中には、下記2種類のスプレーコーティングがあり、GYEONが認定した施工店は、「Pro」用を使うことができます。同じように見えますが、耐久性や撥水性、自浄作用は市販品よりも高くなっています。
施工難易度があがる
最近は、プロ用のコーティング剤も少しづつ施工性を重視した製品が増えてきていますが、とはいえ湿度や温度が一定に管理されている状況でないと、硬化が始まりムラができやすかったり、IRランプなどで熱さないと硬化不良が生じ、効果に支障をきたす製品もあります。
なので、施工をすることの難易度は、市販品よりも難しいと言えます(特に最近の市販品は施工性を重視舌製品が増えている印象です)
認定されないとプロ用は使えない、金額も高い
また、プロ用のコーティング剤を使うには、メーカーに認定されないと購入ができなくなっています。施設環境や基本的な施工レベルに問題がないか、購入数量などに応じて認定されます。ただし、技術レベルに関しては、最上級じゃないと認定されないかというとそんなことはないです。セラミックコーティングに関する誤解を解説した記事はこちらです。
また、市販品に比べ、プロ用のコーティング剤は一般的に2倍から5倍ほど高くなっています。
一般の人が買える、プロが使うガラスコーティング剤
プロが実際に使っているコーティング剤は用意に購入できない、使えないことがわかったと思いますが、本当に買えないんでしょうか?実はいくつかありました。(もちろんプロと同等の結果を求めることは難しいのですが、チャレンジされる方にとってはよいと思います)。今回は2つあげたいと思います。
G’zox
ジーゾックス。聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
G’ZOXは、コーティングなどの自動車用ケミカル開発の場において業界を牽引してきたソフト99の誇る最高峰の技術を誇るコーティングブランドになります。全国に認定施工店があり、世界にもいくつか認定施工店があるほど、メジャーなブランドになります。
こちらのブランドの中で、リアルガラスコート ClassM / ClassH / ClassR は市販されておりました。金額は、8,000〜10,000円程度で、市販品に比べると高価な製品ですが、施工性はよく、お店でも長年使われているということは、実績と信頼がある証と言えるでしょう。
キーパーコーティング
次に、キーパーコーティングになります。
キーパーのコーティング剤も一般の方は正規ルートでは購入できないと思いますが、メルカリなどでなぜかすべてのコーティング剤が出品されています。
そして自分で施工する場合の参考資料として、キーパー技研のサイトに施工マニュアルがアップされています。Youtubeにもいくつかでています。
DIYで慣れてきてご自身で出来る方は、チャレンジしてみるのが良いかと思います。
プロ並みの効果を味わえる市販のガラスコーティング剤は?
プロが使っている製品は認定されないと使えないけど、プロ用の製品だけでなく、洗車好きやディテーリング好きな方のために市販品も多く取り扱っているメーカーもあります。
元々は化学にバックグラウンドをお持ちの方が経営者というわけでなく、プロのディティーラーの方が作った製品を取り扱っていることなどもあるので、バランスのよい製品が多いかと思います。
kamikaze collection
幼少期から洗車や車磨きに情熱を注いでいた方が、世界のディテーリングを目の当たりにし、世界に通用するディテーリング製品を作りたいという思いで創業されたブランドになります。
現状に満足せず、日頃から検証を行いより良いものを提供すべくバージョンアップを繰り返し行うので、常に真新しさを感じられるのと、日本ならではの細部に対する拘りから生まれた品質の真髄を感じられる製品が多いと思います。
最近では、特にover coat5.0 とよばれる製品が、防汚性、艶感や光沢などあらゆる観点で好評のようです。
OVER COAT5.0 艶めちゃくちゃいいじゃん
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OVER COAT5.0の撥水ヤバいですね
これはシーラント系のコーティングなのですかね
Twitter
GYEON
世界90カ国以上で700以上の認定ディティーラーと600以上の販売代理店を擁する、イギリス生まれのメーカーです。日本に販売代理店があり、サイト上日本にも認定ディティーラーが1店舗あります。
その実績に裏打ちされた製品の品質は日本のディティーラーにも愛されております。製品ラインナップも豊富かつ、バージョンアップを度々行うので、最新鋭の技術にふれることができます。日本においては、楽天市場で購入することもできます。
特に市販品の中でおすすめされているコーティングは、「Gyeon can coat evo」かと思います。
こちらは、2022年1月よりコーティング類が一新されており、元々can coat だったのが、can coat evoとして生まれ変わりました。特徴としては下記になります。
・耐久性1年
・セラミックコーティングだけど非常に簡単施工で、1本で10〜15回施工できるのでお得
・ガレージがなくても外で施工可能
・撥水性や艶感が○
1本約1万で日本の簡易的なコーティングよりも高くなっていますが、海外製で実績のあるメーカーのコーティングを一度使ってみたいと思われる方にはおすすめの製品と言えるでしょう。
IGL
igl coatingsは、低VOC及びゼロVOCセラミックコーティングのパイオニアとしてコーティング業界を再定義しているマレーシアのテクノロジー企業です。世界50カ国以上で展開し、日本にもigl販売代理店があります。革新的で性能の高いコーティングを扱うメーカーとして、人気を博しています。
特に人気のスプレーコーティングは、「Premier」になります。
特徴は下記です。
・耐久性半年
・洗車後スプレーして拭き上げるだけの簡単施工
・VOCフリー安全性が高い
・ボディのみならず、未塗装樹脂、ガラス、メッキにも使用可能
1本約1万で、簡単施工なのに撥水性も高く人気のようです。
プロが使うガラスコーティング剤を使う際に注意すること
では、実際に使うにあたり、通常の市販品と比べ注意すべき観点を解説していきます。
1.直射日光があたるような暑い日に施工しない
さきほども申し上げたとおり、プロの用の製品は、湿度温度を一定の状態で施工するのが理想的です。
夏の炎天下の中や、風が強い時、温度が高い時に施工してしまうと、失敗に繋がりやすいです。そのため、日陰で温度が高くない朝もしくは夕方くらいに施行するのがおすすめです。
個人的には秋冬の夕方の時間帯で暑くないときがベストだと思います。夕日は一番ムラが見えやすいときなので、ムラ防止という観点もよいと思います。
2.ムラが生じやすいのでよく確認する
ムラを防止するには、しっかり丁寧に拭き上げることと、確認するということです。ふきのこしやムラを作るリスクを減らすためにできることは、適切な照明を準備していただくか、キーパーでも使用しているようなホワイトボードを使用することがよいでしょう。
3.拭き取り用のマイクロファイバーは可能であれば、付属品以外がよい
よくコーティング剤と一緒に付属品として同梱されている、コーティング拭き上げ用のマイクロファイバーがあるかと思います。こちらは実際につかってみないとわからないのですが、付属品よりももっと拭き上げのしやすいマイクロファイバーが必ずあります。
最初に拭き上げるタオルは、荒くざっと拭き上げる用として、毛が短いものを使用し、最終仕上げ用として、毛の長いマイクロファイバーで優しく撫でるようにコーティングの表面を整えるようにふく。最初はまず拭き上げのしやすさだけに特化して、自分にあったものを探すのがよいでしょう。慣れてきたらコーティング表層を整えられるように、優しくてもしっかり拭き上げられるようなクロスも探すと良いでしょう。無駄に無理に拭き取らないので実感として効果が変わる気がします。
3.失敗した際の対処方法を理解しておくこと
万が一ムラになってしまったときに、対処できるようにしておきましょう。プロの硬化型の場合、完全硬化してしまうと、研磨でしか剥離できないコーティングもあります。説明書をよく読むかもしくは販売店に事前に確認の施工をおすすめします。基本的には完全硬化の前であれば、溶剤を使用し、コーティングを溶かして剥離できると思います。
4.プロと同等レベルの質を出すのは難しい
最後にお伝えすべきことは、やはりお金をもらってディテーリングというサービスを提供するお店と、DIYで施工することは、いくらコーティング剤をプロ用としたとしても質には差は生まれます。コーティング液剤も重要ですが、その前工程である、適切な溶剤を使用した洗車、そして傷を取り除き平面な状態にする研磨、下地処理など、DIYですべてを完結するには無理があるのは事実です。
ただし、DIYで自分の価値観、好みに合わせて車をキレイにすることは可能だと思いますし自分でやったことの納得感があるので、施工の注意点をご理解された上で、チャレンジすることはとても良いことだと思います!
まとめ
ここまでプロが使うガラスコーティング剤について、一般販売されているものはあるのかや、プロが使うメーカーで一般用を取り扱うおすすめメーカーはどこなのかなど、説明してきました。
自分で施工したい方が、納得のいくレベルまでやりたいと思えることはよいことですし、今もなお様々なコーティング製品が世界中で開発され続けていることは、業界としても追い風だと思います。
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