・ガラスコーティングをDIYでやりたいんだけど、下地処理って本当に必要なの?
・コーティング前の下地処理は重要そうだけど、具体的にどんな順番で何をやるの?
コーティング前の下地処理が一番大切、ってなんかよく聞くけど、なぜ必要なのかや、具体的な方法って良くわからないですよね。
本記事では、下地処理は何をどんな順番でやるのかや、誰でも簡単にできるおすすめの下地処理剤も紹介していきたいと思います。
洗車して塗って終わりでは、コーティングは無意味です。
正しい下地処理方法をご覧ください。
また、車のコーティングを自分で作業しようと考えている方は、こちらをご覧ください。
ガラスコーティング前に下地処理は必要?
結論からいうと、ガラスコーティング前に下地処理は必要です。
むしろ下地処理をしなければ、コーティング効果は半減します。
ガラスコーティング前に下地処理をすることで、塗装の表面をクリーニングし、塗装とコーティングがくっつきやすい状態を作り出すことで、コーティング効果は長持ちします。また、どんな人の感性にも訴えかけるような、光沢や艶を実現するために、可能であれば塗装の傷を落とし、平滑にする研磨作業も大切な下地処理工程になります。
塗装が整った裸の状態で、コーティングと密着しやすくなる下地処理をすることで、コーティングの効果は最大限発揮できるようになるでしょう。
ガラスコーティング前に行う下地処理とは
では、ここから、コーティング前の正しい下地処理工程を解説していきます。
1.コーティング前に必須の洗車
まずは、実は一番重要と言っても過言ではない、洗車工程になります。
なぜなら、この工程で車の美しさが決まるからです。お店でコーティングされる方は、研磨作業で塗装を調整する工程がありますが、DIYの場合は、研磨はないケースが多く洗車でいかにきれいな裸の塗装を作れるかが勝負になります。
具体的な作業としては、中性シャンプーによる洗車、固着した水垢除去、鉄粉除去になります。
2.過去のワックスやコーティング膜の除去
次いで必要な工程は、過去にお車に施工されたワックスやコーティング被膜の除去になります。
新車でディーラーオプションを付けていなくても、勝手にコーティングされていたりするケースもあるので、必ずやることをおすすめします。
裸の塗装の状態を取り戻す作業になります。被膜が有るか無いかを判断する材料としては、何らかの皮膜が残っている場合ですと、水が弾いている状態になります。被膜がなくなると、弾きがなくなり親水状態に近い状態になります。
3.コーティング前の研磨による下地処理(ポリッシャー、コンパウンド、バフ)
所謂研磨作業になります。塗装の状態とお車の環境、お客様の趣向に合わせて、ポリッシャー(削る器械)、コンパウンド(研磨剤)、バフ(ポリッシャーにつけるウレタン/ウール)をマッチングさせて、塗装を削る工程になります。
DIYでは難しいため、個人的には控えたほうがよいと思います。(最悪のケース、塗装の下地がでてしまったり、余計な傷がついてしまうこともあります)
※ワックス、コーティング前の除去に使う下地処理剤によっては、微粒子の研磨剤が含まれており、小傷を除去し、塗装をキレイな状態にみせるものありますので、DIYではそちらがおすすめです。のちほど紹介します。
4.塗装とコーティングの密着性を上げるための下地処理
こちらの工程もお店でのみ行う工程になりますので、DIYを検討されている方は、参考程度にされてください。
塗装とコーティングの密着性を上げる工程は、一般的には「脱脂」と考えている方が多いですが、お店によっては、ポリッシャーなどの器械を用いてさらに塗装とコーティングの密着を向上させ効果持続期間を上げるために、1工程追加でされているお店もあります。
5.コーティング前の脱脂
そして、コーティング前の最終下地処理は、脱脂作業になります。
洗車をしても、塗装表面には油分が残留していますので、それをIPA等のアルコールで取り除き、塗装とコーティングを密着しやすくするために必要な工程になります。
よく脱脂シャンプーで代替するケースがあるかと思いますが、個人的には、脱脂剤自体は安価ですし、この作業をするかしないかで結果が変わる可能性があると思うので、必ず脱脂工程を推奨します。
誰でもできる、ガラスコーティング前の正しい下地処理方法、順番
では、ここからは、誰でもできるガラスコーティング前の正しい下地処理方法をステップ毎に紹介していきます。
1.洗車工程(汚れ、水垢、鉄粉除去)
洗車の工程は、具体的には下記の流れになります。
- 流れは、足回り→上から下へ(ルーフ→ボンネット→トランク→サイド)が基本。足回りが最後だと、ボディの水が乾いてシミになったり、ホイールを洗ってる最中に汚れがボディにとんでしまう可能性があるため。
- まずは水洗いで泥や汚れを極力落とす。その後、シャンプー洗車することで、傷をつきにくくする。
- スポンジやウォッシュミットは、適宜濯ぎながら使用する。汚れたまま引きずると傷がついてしまうため。優しく、力は入れすぎない。
- 濯ぎはしっかりと。泡を残すとシミの原因に。
細部用ブラシに酸性ケミカルをつけ、シミ部分に塗布し、しばらく待ちます。あとは水で流せば取れます。また、酸性ケミカルを使用せずとも、同様に細部用ブラシに、中性シャンプー(もしくは酸性シャンプー)をつけて、物理的に毛先を当てれれば取れることもあります。
クロスに酸性ケミカルを付けて、水垢部分に軽く当てる。しばらく時間をおいて水で流す。酸性ケミカルの使い方は、説明書通りに施工をすすめましょう。
粉除去剤を数プッシュ、マイクロファイバークロスに拭きかけて、優しく何度か撫でる。その後水で流す。取れなければ鉄粉除去剤+クレイタオル、取りにくい場合は、スムーサーという潤滑剤+トラップ粘土
2.不要なワックス、コーティング皮膜、小傷除去工程
ワックス、コーティング被膜を除去し、小傷のエッジを取り除くためのケミカルとして定番なのは、下記3つのいづれかでしょう。
おすすめのコーティング前の下地処理剤
①プロヴァイド社のOCメンテナンスクリーナー
微粒子研磨剤が含まれている多目的クリーナー。油分やピッチタール、ワックス、コーティング皮膜を除去しつつ、使用後は光沢感が向上します。濡らして硬く絞ったマイクロファイバークロスに適量つけてボディに塗り込み、キレイなクロスで拭き上げるだけの簡単施工。割と強力なコーティング剤も簡単に剥離できるので、よいかと思います。
②ながら洗車のBASE
微粒子研磨剤が含まれておりシミや汚れ、不要なコーティング被膜、そして小傷を除去する下地処理の役割を果たしつつも、シリコーンレジン配合でコーティングとしても機能する、一人二役の万能型タイプ。中性なので安心。濡らして硬く絞ったマイクロファイバークロスにBASEを塗布してふくだけなので簡単に施工できます。ただし、気になる点としては、コーティング機能が必要かどうかというところ。不要なワックスやコーティング被膜が除去できると、本来は親水状態になるにもかかわらず、BASEは簡易的なコーティングとしても機能してしまうため、施工後撥水状態になってしまいます。そのため、しっかり塗布して不要な皮膜が剥離出来る方にとってはおすすめですが、剥離工程に慣れてない方は、最初は控えたほうがよいのでは?と思います。
③KeePer技研の爆ツヤ
KeePerでもコーティング前の下地処理工程として必ず使用。微粒子研磨剤が含まれ、塗装を整えながら、古い被膜を除去する機能があります。硬く絞ったスポンジにバク艶を塗布し、塗装を丁寧に擦るだけ。
膜の剥離後の親水状態はわかりやすいが、ph10.3の弱アルカリ性でしっかり流さないと塗装に白く残ることがあるので注意が必要。
3.脱脂
コーティング前の最終段階で、脱脂工程をします。
脱脂に使用するIPAなどのアルコールはなんでも良いかと思いますが、コーティング液剤メーカー推奨の脱脂剤があればそちらの使用をおすすめします。(アルコール濃度10〜50%など、推奨濃度を設けているメーカーもあるため)。
基本的には、マイクロファイバーに脱脂剤をつけて塗装に伸ばすだけです。コツとしては、油分が拡がらないように一方方向に拭くことと、柔らかく傷をつけないように作業をすることです。
ガラスコーティング前の下地処理に関するQ&A
最後に、コーティング前の下地処理に関するよくあるQ&Aをまとめましたのでご覧ください。
まとめ
車のコーティング前に必要で、大切な下地処理工程を解説してきました。
もちろんコーティングを塗布する作業も大切ですが、下地処理あってこそのコーティング作業かと思えるくらい重要な工程です。お店を選ぶ際はどれだけ下地処理を徹底され、工夫されているか聞いてみるのもよいかと思いますし、自分で施工される際は、出来る限り丁寧に作業されることをおすすめします。
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